Android 端末では、Doze モードやアプリスタンバイバケットなどの電源管理機能の影響により、バックグラウンド時のアプリ動作に制限が掛かることで、プッシュ通知が遅れて届く場合があります。
プッシュ通知の優先度「高」を選択することにより、一定の制限のもとで、電源管理の制限にかかることなく通知を送ることができます。
なお、各機能やアプリの状態によって制限事項が異なりますので、詳細は以下をご参照ください。
Dozeモード
DOZEモードによる影響の有無は以下の通りです。
優先度 | プッシュ通知 |
---|---|
高 | 制限を受けない |
中 | 制限を受ける |
アプリスタンバイバケット
アプリスタンバイバケットには5種類あり、以下のように定義されています。
各バケットの詳細は、「公式ドキュメント」をご確認ください。
- アクティブ:使用中または、最近使用されたアプリ
- ワーキングセット:定期的に使用されているアプリ
- 高頻度:毎日ではないが、よく使用されるアプリ
- 低頻度:あまり利用されていないアプリ
- 制限付き:システムリソースを大量に消費するか、望ましくない動作を引き起こす可能性があるアプリ
各バケット種別により制限事項が異なります。
Android12(API レベル32)以下の場合
端末上のアプリが「高頻度」や「低頻度」、「制限付き」のバケット種別になっている場合は、優先度を「高」でプッシュ通知を送信した場合でも、受け取れる通知の数に制限が設けられています。
アクティブ | ワーキングセット | 高頻度 | 低頻度 | 制限付き | |
---|---|---|---|---|---|
優先度「高」 | 制限を受けない | 制限を受けない | 10件/日 (端末ごと) |
5件/日 (端末ごと) |
5件/日 (端末ごと) |
優先度「中」 | 制限を受けない | 制限を受けない | 制限を受ける | 制限を受ける | 制限を受ける |
- 制限を受けない:電源管理機能などの影響を受けずにプッシュ通知を送ることができます。
- 制限を受ける:電源管理機能などの影響を受け、プッシュ通知が実際に端末に到達するのに遅延が発生する可能性があります。
Android13(API レベル33)以降の場合
Firebase Cloud Messaging(FCM)の割り当てが更新され、優先度「高」での配信の信頼性が向上しました。アプリスタンバイバケットによって、優先度「高」での配信の受け取り数を決めるものではなくなり、ユーザーに表示される通知の数に比例してスケーリングされるようになりました。
詳細についてはこちらの公式ドキュメントをご確認ください。
Android 公式サイト引用:
https://developer.android.com/topic/performance/power/power-details?hl=ja
https://developer.android.com/topic/performance/appstandby?hl=ja
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